

共働き夫婦や副業をしている方が増えています。
副業の中でもブログやアフィリエイトは在宅、時間に束縛をされることなくできるため主婦の方に人気があります。
副業の扶養が主に影響するのは、税金と社会保険です。
税金だけを意識してしまうと忘れがちなのが社会保険ですが、結論からいくと副業の収入が増えると社会保険の扶養から外れることがあります。
社会保険の扶養は一般的には年収130万円ですが、年収が130万円を越えると社会保険の扶養からすぐに外れるわけではありません。
今回は社会保険の扶養についてご紹介します。年金事務所の方に130万円を超えた時のことなどを問い合わせしたので参考にして下さい。
扶養には100万、103万、130万とそれぞれ意味が違います。こちらの記事を参考にすると、さらに理解できます。
社会保険の扶養の条件とは
本人が社会保険の加入義務者ではない場合、年収130万円未満であれば社会保険の扶養に入ることができます。
パートやアルバイトの方でも、一定の条件を満たせば社会保険の扶養になります。
パート・アルバイトで社会保険に加入する必要がある場合
パートやアルバイトでも正社員の労働時間・労働日数の3/4以上働いている場合は、社会保険に加入する必要があります。

さらに2016年に社会保険の適用が拡大され、労働時間と労働日数の条件を満たしていない場合でも、以下の要件を満たせば社会保険に加入する必要があります。
・週20時間以上勤務 ・従業員501人以上の勤務先で勤務している ・年収106万円以上(月の賃金が88,000円以上) ・1年以上の勤務が見込まれる ・学生ではない |

社会保険に加入しているとブログなどの副業で社会保険料は増えない
社会保険には等級があり、給料の金額によって社会保険料が決定します。
そのため給料にはならないアフィリエイト・不動産・せどりなどの収入が増えたからといって、社会保険にすでに加入している方の社会保険料は増えません。

社会保険の扶養130万円は給与収入だけではない



社会保険の扶養と言えば年収130万円ですが、年収は給与だけでなく副業の収入も含まれます。
年収130万円に含まれる収入の具体例
ブログ・アフィリエイト収入
不動産収入
失業給付
疾病手当金
遺族年金


パートやアルバイトで月8万円、年間で96万円の場合、他に収入や一定の要件を満たせば社会保険の扶養に入れます。
しかし、副業収入がある場合は扶養から外れることがあります。
パートやアルバイトで月8万円の収入プラス、ブログ・アフィリエイト等の副業収入が月に5万円あれば合計して月に13万円、年間で156万円となり、社会保険の扶養130万円を超えます。
副業の利益は関係ない

社会保険の扶養は所得ではなく収入で判断します。収入と所得は似ていますが、収入=売上、所得=利益です。
収入で判断するので、ブログやアフィリエイトの副業で所得がでていても、損失がでていても関係ありません。
極端な話ですがブログ・アフィリエイト収入が600万円、損失が130万円であっても社会保険の扶養から外れます。

社会保険の扶養から外れたら国民健康保険

ところで社会保険の扶養から外れたらどうなるの?


扶養から外れても働いている会社で社会保険に加入することになれば別ですが、社会保険の扶養から外れた場合の多くは国民健康保険に加入することになります。
社会保険の扶養の範囲内で働いている場合、副業の収入で社会保険の扶養から外れると、副業で稼いでいる金額よりも社会保険の負担の方が多くなることがあります。
社会保険の130万円は確定額ではなく見込み額
社会保険の扶養は130万円ですが、130万円は確定額ではなく見込み額です。
「失業手当を貰っていたら社会保険の扶養から外れる」という話を聞いた事はありませんか?
失業給付は所得税では非課税ですが、社会保険では収入になります。
ここで少し考えてみましょう。失業給付を年間で130万円貰っていますか?年間で130万円貰っていないのに社会保険の扶養から外れていませんか?
それは、社会保険の扶養は「このままだと年間130万円を超える」という見込みで判断されるからです。
失業給付の場合は日額で3,611円以下であれば扶養、日額3,612円以上で扶養から外れます。失業給付に関しては、日本年金機構で明記されています。

月額108,334円を超えてもすぐに社会保険の扶養から外れない


社会保険の扶養について年金事務所の方に質問をしてみました。
A:パートやアルバイトで副業をして、合計月額108,334円を超えたら扶養から外れるんですか?
B:扶養からは外れます。
A:月額108,334円を超えたらすぐに社会保険の扶養から外れますか?
B:月額108,334円を超えてもすぐに扶養から外れるわけではありません。
A:何ヶ月か連続で超えたら扶養から外れるっていう規定はあるのですか?
B:具体的な個別の案件は職場や加入している協会けんぽや組合に確認をして下さい。
A:わかりました。ありがとうございました。
上記の様な会話をしました。参考程度にして下さい。
パートやアルバイト、副業で月額が108,334円を超えてもすぐに社会保険の扶養から外れるわけではないことがわかりました。
対応して頂いた方、大変ありがとうございました。
副業と社会保険のまとめ!そして税金へ
働き方が多様化し、パートやアルバイト、在宅ワーカー、ブログ・アフィリエイターと様々な副業があります。
生活費を稼ぐために副業をしていて思わぬところで社会保険の扶養から外れると、社会保険料分が負担になります。
社会保険の扶養で働く事を考えている場合は、副業の収入を意識して、見込みで130万円を超えそうな時は職場に確認しましょう。
副業で社会保険の扶養から外れるようになると、所得が発生し税金が高くなることが考えられます。社会保険に加えて税金が発生すると負担が増えます。
103万、130万、150万など扶養の範囲内については以下の記事に詳しく書いています。
また20万円以下の副業は申告が不要とよく言われますが、少し違います。
所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要になるので注意して下さい。