新築の外構を考えているときや、建売住宅を買ったあとに、「リビングの外にタイルデッキを作ろうかな」と迷っていませんか。
タイルデッキは見た目がすっきりしていて、汚れても水で洗いやすいのが魅力です。一方で、「夏は熱くて出られない」「雨の日に滑る」「作ったのに使わなかった」と後悔することもあります。
タイルデッキで後悔しやすいのは、主に次の7つです。
- 夏に表面が熱くなる
- 雨の日などに滑りやすい
- 汚れや水たまりが気になる
- 道路や隣の家からの視線が気になる
- 狭くて使わなくなる
- 部屋との段差で出入りしにくい
- タイルが割れたり浮いたりする
ただし、こうした後悔の多くは、工事前に使い方や広さ、タイルの種類などを考えておくことで減らせます。
この記事では、タイルデッキで後悔しやすい7つのこと、ウッドデッキとの違い、後悔しないために工事前に決めておきたいことを紹介します。
すでにタイルデッキがある方も、日よけや目隠し、掃除など、あとからできる対策を参考にしてください。
タイルデッキの後悔でよくある質問
使い道が決まらないときはタイルデッキをあとから作ることもできますか?
タイルデッキは、家を建てたあとでも外構工事で作れます。
何に使うか決まっていないのであれば、新築時に無理に作る必要はありません。いったん砂利などにしておき、実際に暮らしてから必要かどうかを考える方法もあります。
砂利にする場合は、下に防草シートを敷いておくと草が生えにくくなります。
わが家では、防草シートを敷かずに砂利だけにしたため、あとから草取りが大変になりました。
庭をコンクリートにする方法もあります。ただし、夏の照り返しや、将来撤去するときの費用には注意が必要です。
庭をコンクリートにする場合については、以下の記事も参考にしてください。
タイルデッキやテラス屋根に固定資産税はかかりますか?
一般的なタイルデッキは、通常、建物そのものとは別の外構として扱われます。
柱と屋根だけでできたテラス屋根についても、一般的には固定資産税の対象となる「家屋」に当たらないことが多いものの、構造によって判断が変わる可能性があります。
固定資産税の対象となる家屋かどうかは、主に次のような点から判断されます。
- 屋根や壁などがあり、外から仕切られているか
- 基礎などによって土地に固定されているか
- その建物を目的に合わせて使える状態か
たとえば、テラス屋根の周りを壁やサッシで囲い、サンルームやテラス囲いのようにすると、家屋として扱われる場合があります。
実際に固定資産税がかかるかどうかは、市区町村が建物の状態を見て判断します。
テラスを囲う予定がある場合など、判断に迷うときは、住んでいる市区町村の固定資産税を担当する窓口に確認しておくと安心です。
参考:大分市「課税の対象となる家屋」
タイルデッキで後悔しやすい7つのこと
タイルデッキを作ってから困りやすいことを7つ紹介します。
自分の家でも起こりそうなものがないか確認してから、タイルデッキを作るかどうか考えてみましょう。
夏は表面が熱くなり素足で出られない
日当たりのよい場所にタイルデッキを作ると、夏の日中は表面がかなり熱くなることがあります。
夏の炎天下ではベランダの床や石など、直射日光が当たる場所が高温になるため、素手や素足で触れないよう注意しましょう。
タイルデッキも日差しを受け続けるため、子どもの水遊びなどで使う場合は特に注意が必要です。
また、掃き出し窓のすぐ外にある場合は、タイルからの日差しの照り返しで、室内がまぶしく感じたり暑く感じたりすることもあります。
夏に使いたいのであれば、タイルだけでなく、シェードやテラス屋根などの日よけも一緒に考えておきましょう。
参考:東京都「暑い夏、屋外でのやけどに注意!」
雨の日や冬は滑りやすい
タイルは、乾いているときには問題がなくても、濡れると滑りやすくなることがあります。
雨の日だけでなく、水遊びをしたあとや掃除をしたあとにも注意が必要です。寒い地域では、冬に水分が凍って滑りやすくなることもあります。
特に洗濯物などを持っていると、足元が見えにくくなります。
タイルを選ぶときは、見た目だけではなく、屋外の床に使える滑りにくい製品かを確認しましょう。
目地の汚れや水たまりが目立つ
タイルの表面は水で洗いやすいものの、タイルとタイルの間にある目地には汚れがたまります。
湿気が多く日当たりの悪い場所では、黒ずみやコケが出ることもあります。
また、タイルデッキに適切な傾きが付いていないと、雨が降ったあとに水たまりが残ります。
水が残る状態が続けば、汚れやコケも付きやすくなります。
工事前には、タイルデッキの外側へ水が流れるようになっているか、排水する場所があるかを確認しておきましょう。
道路や隣の家からの視線が気になる
タイルデッキを作ったものの、人の目が気になって使わなくなることもあります。
たとえば道路からよく見える場所では、椅子に座ったり食事をしたりしても落ち着かないかもしれません。
隣の家の窓と向かい合っている場合も同じです。
また、タイルデッキはリビングの掃き出し窓の前に作ることが多いため、外から室内まで見えやすくなる場合があります。
タイルデッキの位置を決めるときは、庭の中からだけではなく、道路や隣の家からどう見えるかも確認しましょう。
必要であれば、目隠しフェンスや植栽も一緒に計画します。
玄関入ってすぐのリビングの視線については、以下の記事もご確認ください。
思ったより狭く使わなくなる
「なんとなくこのくらい」と広さを決めると、完成してから狭く感じることがあります。
たとえばテーブルと椅子を置いたら人が通れない、洗濯物を干したらほかのことに使えない、といったケースです。
反対に、使い道がないまま大きなタイルデッキを作っても、ほとんど外に出ない可能性があります。
広さを決める前に、「ここで何をするのか」を具体的に考えておくことが大切です。
食事をするならテーブルと椅子、水遊びをするならビニールプールなど、実際に置く物の大きさまで確認しておきましょう。
部屋の床との段差で出入りしにくい
タイルデッキとリビングの床を、まったく同じ高さにできない場合があります。
一般的なタイルデッキは、砕石やコンクリートなどで下地を作り、その上にタイルを張ります。
家の基礎部分に床下の換気口がある場合、その部分をタイルデッキでふさがないようにする必要があります。そのため、室内の床よりタイルデッキが低くなり、掃き出し窓のところに段差ができることがあります。
段差が大きいと、洗濯物を持って出入りするときや、小さな子ども、高齢の家族が利用するときに負担になります。
工事前に、「室内の床からタイルデッキまで何cm下がるのか」を確認しておきましょう。
割れや浮きが出ると直すのが大変
タイルデッキは、完成すると見えなくなる下地も大切です。
下地の地面が十分に固められていなかったり、コンクリートやタイルの施工に問題があったりすると、あとからタイルが割れたり浮いたりすることがあります。
一部分を直すだけでも、タイルをはがして補修する工事が必要です。
また、将来タイルデッキ自体をなくしたくなった場合は、タイルだけでなく、その下にあるコンクリートなどを壊す必要が出ることもあります。
安さだけで業者を選ばず、見積もりに下地工事の内容が書かれているかも確認しましょう。
タイルデッキとウッドデッキの比較
タイルデッキを作ることは決めていても、「ウッドデッキの方がよいのでは?」と迷う方もいるでしょう。
タイルデッキとウッドデッキでは、手入れの方法や使ったときの感触などが違います。
ウッドデッキは、人工木と天然木に分けて比較します。
| 比べること | タイルデッキ | 人工木のウッドデッキ | 天然木のウッドデッキ |
|---|---|---|---|
| 夏の表面 | 日差しで熱くなりやすい | 日差しで熱くなる。熱さを抑えた製品もある | 日差しが当たれば熱くなる |
| 手入れ | 水やブラシで洗いやすい。目地の汚れに注意 | 基本的に定期的な塗装は不要 | 定期的な塗装などが必要 |
| 腐食・シロアリ | タイル自体は腐らない | 腐食やシロアリの心配が少ない | 腐食やシロアリへの対策が必要 |
| 足ざわり | 硬い | 木に近い感触 | 木そのものの感触 |
| 費用 | 人工木デッキより高くなる例がある | タイルデッキより抑えられる例がある | 木の種類や製品によって大きく変わる |
どちらがよいかは、何に使いたいかによって変わります。
水洗いのしやすさと手入れの少なさを重視するならタイルデッキ
タイルデッキが向いているのは、汚れたときに水で洗いやすいことを重視する方です。
たとえば、
- 子どもの水遊びをする
- バーベキューをする
- 外遊びの道具を置く
- 定期的な塗装をできるだけしたくない
といった家庭では使いやすいでしょう。
タイルそのものが腐る心配もありません。
一方で、夏の熱さや滑りやすさ、費用などには注意が必要です。
こうした点に問題がなければ、タイルデッキを候補にできます。
費用や木の感触を重視するならウッドデッキ
木のような見た目や足ざわりを重視したい方は、ウッドデッキも候補になります。
手入れの負担を減らしたいのであれば、人工木のウッドデッキが選びやすいでしょう。
人工木は、天然木のような定期的な塗装が基本的に必要なく、腐食やシロアリの心配も少ないとメーカーが案内しています。
メーカーの参考価格では、同じくらいの大きさなら、タイルデッキより人工木デッキの方が費用を抑えられる例もあります。
ただし、人工木でも夏は表面が熱くなります。製品によっては、表面の熱さを抑える工夫をしているものもあります。
天然木は木そのものの質感を楽しめますが、塗装などの手入れを続けられるかを考えて選びましょう。
タイルデッキの選び方
タイルデッキにすると決めたら、次は具体的な計画を進めます。
次の順番で確認すると、完成してから「こうすればよかった」と感じる失敗を減らせます。
使い道と置く物から広さを決める
最初に決めるのは、タイルデッキを何に使うかです。
たとえば、
- 洗濯物を干す
- 子どもが水遊びをする
- テーブルを置いて食事をする
- 椅子を置いてくつろぐ
などがあります。
使い道が決まったら、実際に置く物の大きさを確認します。
テーブルを置くなら、テーブルだけが入ればよいわけではありません。椅子を引いたり、人が後ろを通ったりする場所も必要です。
できれば図面だけで決めず、庭やリビングの床にテープなどを使って、予定しているタイルデッキと同じ大きさを作ってみましょう。
家具を置いたときの広さをイメージしやすくなります。
部屋の床との高さは床下の換気口を確かめて決める
次に、タイルデッキの高さを確認します。
外構業者には、
- 掃き出し窓の下までの高さ
- 家の基礎にある換気部分
- 完成後に室内との段差が何cmになるか
を確認してもらいましょう。
段差が大きくなる場合は、ステップを付ける方法があります。
また、アルミなどの土台を使い、床下の換気を妨げにくくしながら、室内と近い高さまで上げられるタイルデッキ製品もあります。
できるだけ段差を小さくしたい場合は、こうした商品も候補になります。
住宅によって床下を換気する仕組みは異なるため、自己判断せず、住宅会社や外構業者に確認してください。
タイルは屋外の床用で滑りにくいものを選ぶ
タイルは、色やデザインだけで決めないようにしましょう。
まず確認したいのは、屋外の床に使える製品かどうかです。
室内用や壁用のタイルではなく、外で人が歩くことを考えて作られたタイルを選びます。
特に、水に濡れたときの滑りにくさを確認してください。
サンプルを用意できる場合は、実際に水で濡らして感触を確かめる方法もあります。
色にも注意が必要です。
濃い色は日差しを受けると熱くなりやすく、白に近い色は照り返しが強く感じられたり、汚れが目立ったりすることがあります。
グレーやベージュなどの中間色も含めて、
- 熱さ
- まぶしさ
- 汚れの目立ち方
を比べて選びましょう。
タイルのサンプルは室内だけでなく、実際に屋外の日差しの下でも確認するのがおすすめです。
日よけと目隠しを一緒に計画する
タイルデッキ本体だけでなく、日よけと目隠しも早めに考えましょう。
まず、夏にどのくらい日が当たるかを確認します。
特に確認したいのは、日差しが強い昼から夕方です。
長い時間日が当たる場所なら、
- テラス屋根
- シェード
- オーニング
などを検討します。
次に、道路や隣の家からどのように見えるかを確認しましょう。
視線が気になる場所なら、目隠しフェンスや植栽などを組み合わせます。
日よけや目隠しはあとから付けることもできます。ただし、追加工事になると予定していた外構予算を超えることがあります。
必要になりそうであれば、タイルデッキと一緒に見積もりを取っておくと、全体の費用を比べやすくなります。
水はけと近くの水道を確認する
タイルデッキには、雨水がたまらないようにわずかな傾きを付けます。
基本的には、家側ではなく庭側へ水が流れるようにします。
打ち合わせでは、「雨が降ったとき、水はどこへ流れますか?」と外構業者に確認しておくと分かりやすいでしょう。
また、近くに散水栓や立水栓などの外水道があると便利です。
泥汚れや目地の汚れをすぐに洗えるほか、子どもの水遊びにも使えます。
すでにタイルデッキがある場合は、汚れに合わせて水やブラシ、中性洗剤などを使って掃除します。洗剤を使う場合は、タイルメーカーが案内している掃除方法も確認してください。
下地の工事内容と保証を見積もりで確かめる
最後に、見積もりの内容を確認します。
タイルの色や価格だけを見るのではなく、完成すると見えなくなる下地についても確認しましょう。
少なくとも、次の2点は確認しておきたいところです。
- 砕石やコンクリートなど、下地をどのように作るのか
- 完成後にタイルの割れや浮きが出た場合、どのような保証があるのか
見積書を見ても分からない場合は、「この金額に下地工事はどこまで入っていますか?」と聞いてみましょう。
複数の外構業者から見積もりを取る場合も、合計金額だけを比べないことが大切です。
タイルの種類や広さ、下地工事、ステップ、排水など、工事の条件をできるだけそろえて比較しましょう。
まとめ
タイルデッキで後悔しやすいのは、次の7つです。
- 夏に表面が熱くなる
- 濡れると滑りやすい
- 汚れや水たまりが気になる
- 外からの視線が気になる
- 狭くて使わなくなる
- 室内との段差ができる
- タイルが割れたり浮いたりする
すべての家庭にタイルデッキが必要なわけではありません。
まずは、「タイルデッキで何をしたいのか」を決めましょう。
使い道が決まったら、タイルデッキとウッドデッキのどちらが生活に合っているかを比べます。
タイルデッキにする場合は、工事を依頼する前に次の6つを確認してください。
- 使い道に合った広さか
- 室内との段差はどのくらいか
- 屋外用で滑りにくいタイルか
- 日よけや目隠しは必要か
- 水がきちんと流れるか
- 下地工事と保証の内容は分かっているか
ここまで確認してから工事を進めると、完成後の「思っていたのと違った」を減らせます。
すでにタイルデッキがある方は、まず困っていることを一つ決めましょう。
暑さなら日よけ、視線なら目隠し、汚れなら掃除や排水の確認というように、あとからできる対策から進めてみてください。


