和室なしの家にすると「来客時に困らないだろうか」「子育てには和室が必要なのかな」と、悩んでいないでしょうか。
和室は傷みやすく、定期的なメンテナンスが必要なため大変です。
普段、和室を必要としていない方にとっては、和室なしの家の方がスペースが広くなります。
しかし、和室が必要だと感じ、あとで和室ありにリフォームしたくないものです。
和室なしの家は、子育て中に使いたいと感じるなどで後悔しますが、対策ができます。
この記事では、和室なしの家の後悔した事例を解説します。
和室はいらなかっと言われる理由や、後悔しないための対策も、わかる内容になっています。
和室なしの家で後悔した事例
洋風住宅の普及や家族構成の変化により、和室を設けない家が増えています。
しかし、実際に住んでみると、和室がなくて後悔するケースも少なくありません。
ここでは、和室なしの家で後悔した4つの事例を解説します。
赤ちゃんの寝床や遊び場が確保できない
子供が生まれてみると、フローリングの硬い床に転倒して頭を打つことが心配になり、常に目が離せなくなります。
また、ハイハイや歩き始めの練習をする場所も限られ、安全な遊び場が不足すると感じます。
後悔ポイント
- 生まれたばかりの赤ちゃんを寝かせるスペースがなく、リビングで寝かせていたら夜中に目が覚めてしまった
- ハイハイする赤ちゃんが、フローリングの上で転んで頭を打ってしまった
- 小さな子供のお昼寝スペースがなく、いつもリビングで寝かせていたため、ゆっくりとくつろぐ時間がなかった
解決策
- 小さな子供がいる場合は、リビングの一部を和室風に改装する
- 遊具置き場や勉強スペースとして、和室を設ける
- 抗菌・消臭効果のあるフローリングやカーペットを選ぶ
来客時にくつろげるスペースがない
夫婦二人暮らしのため、和室は必要ないと考えていましたが、急な宿泊が必要になった際は困ります。
あわてて布団を用意する場所がなく、来客用の座卓や布団を収納するスペースも確保できなくなります。
後悔ポイント
- 突然の来客で、慌てて布団を敷く場所を探した
- 来客用の椅子が足りず、床に座ってくつろいでもらうことになった
- せっかく遊びに来てくれたのに、ゆっくりと寛いでもらえなかったのが心残り
解決策
- リビングの一部を、ソファではなく座卓にする
- 来客用の布団を収納できる押入れを設ける
ソファーなしリビングの来客対応について詳しくは、以下の記事で確認できます。
老後の暮らしが不便
年を重ねてくると、フローリングの床で転倒したり、階段の昇降が困難になったりして、介護が必要になります。
和室があれば、介護用のベッドやリフトを設置しやすいです。
後悔ポイント
- 高齢の家族が、階段の上り下りが辛そうにしていた
- 家の中で転倒して、ケガをしてしまったことがある
- 高齢者の生活が、安全で快適に過ごせるように、家全体のバリアフリー化が必要になった
解決策
- 介護用の手すりを設置する
- 床を滑りにくい素材にする
収納スペースが不足する
和室があれば、押入れや床の間を活用して、すっきり片付けることができます。
後悔ポイント
- 洋室には収納スペースが少ないことが多い
- 洋室は狭いことが多いので、家具を置くと圧迫感がある
- 洋室は布団を置く場所がない
解決策
- 洋室にもクローゼットや収納棚を設ける
ファミリークローゼットについて詳しくは、以下の記事で確認できます。
和室はいらなかったと言われる理由
新築住宅で和室を設けない家庭が増えていますが、ライフスタイルの変化や住宅の機能性に対する意識の高まりなどが考えられます。
ここでは、和室はいらなかったと言われる理由について、解説します。
和室の必要性が低下している
現代のライフスタイルは、かつてと比べて大きく変化し、家族構成や住環境の変化が、和室の必要性を低下させてます。
核家族化や高齢化が進み、家族人数が減少し、広々とした和室よりも、リビングや寝室などの個室を優先する傾向があります。
限られたスペースを有効活用するため、和室よりも洋室の方が家具の配置やレイアウトの自由度が高く、使い勝手が優れていると感じる人が多いです。
メンテナンスに手間がかかる
畳や襖、障子は定期的な掃除や修繕が必要であり、カビやダニの発生にも気を配る必要があります。
特に、小さい子供がいる家庭やペットを飼っている家庭では、汚れや傷みやすい和室は敬遠されがちです。
畳は天然素材で作られているため、カビやダニが発生しやすいというデメリットがあります。
また、重たい家具を置くと跡が残ったり、傷んだりしてしまいます。
襖や障子は破れやすく、定期的な張り替えが必要です。
また、経年劣化で紙が薄くなったり、破れたりすることもあります。
家具配置の自由度が低い
和室は、洋室と比べて家具の配置が制限されます。
畳に傷や凹みをつけないようにするため、重たい家具や背の高い家具を置くことが難しく、レイアウトの自由度が低いと感じます。
近年は、ソファやダイニングテーブルを使ったローテーブル生活が一般的です。
しかし、和室は床が高いため、ローテーブルを設置すると姿勢が低くなり、使いにくいと感じる人もいます。
用途が限定される
現代の住宅は、限られたスペースを有効活用するため、多機能な空間が求められています。
和室は用途が限られるため、リビングや寝室、書斎など、様々な用途に使える洋室の方が好まれます。
テレワークや趣味を楽しむためのスペースを確保したいというニーズが高まっていますが、和室は畳敷きのため、デスクや椅子を設置して作業したり、趣味の道具を広げたりするのに適していません。
コストがかかる
和室は、洋室よりも建築コストが高くなる場合があります。
畳や襖、障子などの部材が高価であることに加え、職人の技術が必要となるため、人件費も高くなります。
和室なしの家でも後悔しないためのポイント
近年、和室のない家を建てる人が増えています。
しかし、いざ住んでみると後悔してしまうケースも少なくありません。
和室なしの家で後悔しないためには、いくつかのポイントを意識することが大切です。
ライフスタイルに合った空間づくり
和室は、客間、寝室、子供部屋など、様々な用途に活用できます。
しかし、現代のライフスタイルでは、これらの部屋を常に必要とする人は少なくなっています。
和室をなくすことで、LDKを広げたり、書斎やワークスペースを作ったりするなど、より自分たちのライフスタイルに合った空間を作ることが可能です。
家具やインテリアで和の雰囲気を取り入れる
和室がなくても、家具やインテリアで和の雰囲気を取り入れることは可能です。
たとえば、畳のラグや障子、照明などを取り入れることで、和の風情を演出することができます。
また、和モダンな家具を選べば、和の雰囲気とモダンな雰囲気を両立も可能です。
収納スペースを確保する
和室は、布団を収納するなど、収納スペースとして活用することもできます。
しかし、和室をなくすことで、収納スペースが不足してしまうことがあります。
和室をなくす場合は、事前に収納スペースを確保しておくことが大切です。
たとえば、クローゼットを大きめにする、押入れを作る、ロフトを作るなど、様々な方法があります。
断熱性能や気密性を高める
和室は、畳や障子など、自然素材を使用していることが多いため、断熱性能や気密性が高いという特徴があります。
和室をなくす場合は、断熱性能や気密性を高める対策が必要です。
たとえば、断熱材を厚くする、気密性の高いサッシを使用する、床下に防湿シートを敷くなど、様々な方法があります。
将来のライフスタイルの変化に備える
家族構成が変わったり、ライフスタイルが変わったりしたときに、和室が必要になる可能性もあります。
和室をなくす場合は、将来の家族構成の変化に備えて、後から和室を作ることもできるようにしておくことが大切です。
たとえば、和室を作れるスペースを確保しておく、和室用の建具を用意しておくなど、様々な方法があります。
和室なしの後悔に関するまとめ
和室は日本の伝統的な空間として、長年愛されてきましたが、洋風のライフスタイルが主流となり、和室を設けない家も増えています。
和室なしの後悔は以下です。
後悔事例
- 赤ちゃんの寝床や遊び場が確保できない
- 来客時にくつろげるスペースがない
- 老後の暮らしが不便
- 収納スペースが不足する
和室なしにする場合、将来のライフスタイルの変化を考えるといいでしょう。