ドラム式洗濯機は、乾燥まで日常的に任せて、干す・取り込む作業を減らしたい方には便利な選択肢です。一方で、乾燥をあまり使わない、1回分の洗濯物が乾燥容量に収まらない、手入れを増やしたくない方は、買った後に負担を感じやすいため、縦型も比較した方がよいでしょう。
この記事は、「二度と買わない」「やめとけ」という口コミを見て、子どものいる家庭や共働き家庭、洗濯物が多い家庭でも後悔しないか判断したい方に向けた内容です。乾燥頻度だけで決めず、候補機種の仕様書・取扱説明書と自宅の実測値を照らし合わせて選びましょう。
ドラム式洗濯機を買う前によくある質問
乾燥機能をあまり使わないならドラム式を買う意味はありますか?
乾燥をほとんど使わないなら、購入価格、設置、手入れに見合う利点を得にくいため、縦型も比較するのがよいでしょう。
前面から洗濯物を取り出しやすいことや、使用水量を抑えやすいことを重視する場合は、ドラム式が候補になることもあります。ただし、乾燥を使う頻度と負担の釣り合いを確認して選ぶことが大切です。
ドラム式と縦型は、子どものいる家庭ではどちらがよいですか?
子どもがいることだけで、ドラム式か縦型かは決まりません。洗濯量、乾燥頻度、泥などの固形汚れ、手入れ、設置条件を比べて選びます。
ドラム式を選ぶ場合は、チャイルドロックの使い方を確認し、使用していないときも子どもが近づかないための対策を続けることが必要です。
ドラム式洗濯機のフィルター掃除は毎回必要ですか?
必要な手入れの箇所と頻度は、機種によって異なります。
乾燥フィルター搭載機では乾燥後ごとの手入れを案内する例がある一方で、乾燥フィルター非搭載や自動おそうじ機能を備えた機種もあります。候補機種の取扱説明書で、どこをどの頻度で手入れするかを確認してください。
洗濯容量と乾燥容量は同じですか?
洗濯容量と乾燥容量は、同じとは限りません。
洗濯・脱水容量より乾燥容量が小さい機種もあります。家族の1回分の洗濯量が乾燥容量に収まるかを、候補機種の仕様表で確認しましょう。
結論|乾燥を日常的に使わないなら縦型も比較する
ドラム式の大きな利点は、洗濯から乾燥まで任せて、干す・取り込む作業を減らせることです。乾燥を日常的に使わない家庭では、初期費用、設置、手入れとの釣り合いを取りにくいため、縦型も同じ条件で比べましょう。
| 確認すること | ドラム式を優先しやすい条件 | 縦型を優先しやすい条件 |
|---|---|---|
| 乾燥頻度 | 洗濯から乾燥まで日常的に使い、干す・取り込む作業を減らしたい | 乾燥はほとんど使わない、または干すことが中心 |
| 1回の洗濯量と乾燥容量 | 1回分の洗濯量が候補機種の乾燥容量に収まる | 洗濯物が乾燥容量を超えやすく、まとめて乾燥しにくい |
| 手入れ | 説明書にある手入れを続けられる | 手入れの箇所や頻度をなるべく増やしたくない |
| 初期費用 | 購入価格だけでなく、保証内容や修理時の負担も確認して選べる | 初期費用を抑えたい |
| 設置・搬入 | 搬入経路、防水パン、蛇口、排水、扉の開閉を確認できる | ドラム式の設置・搬入条件を満たせない |
| 汚れ・衣類 | 乾燥できない衣類を仕分けて運用できる | 泥などの固形汚れを頻繁に洗い、乾燥へ回せない衣類も多い |
子どもの安全は、どちらが向くかとは別に考える必要があります。ドラム式を選ぶ方は、子どもを近づけない環境を整えてください。
ドラム式洗濯機を「二度と買わない」と後悔する7つの理由
後悔につながりやすいのは、ドラム式の特徴が家庭の使い方と合わない場合です。購入後に変えにくい負担を、7つの理由から確認しましょう。
本体価格が高く、修理費も見込む必要がある
ドラム式は、一般に縦型より本体価格が高い傾向があります。購入時には本体価格だけで決めず、保証内容と、修理が必要になった場合の負担も確認しておくことが大切です。
価格を抑えたい方にとっては、乾燥を使わないまま高い初期費用を負担すると、後悔につながりやすくなります。一方で、価格が高いから壊れやすい、または必ず修理費が高いとまではいえません。乾燥をどの程度使うかと、保証の条件を合わせて判断しましょう。
乾燥フィルターや排水まわりなどの手入れが必要になる
手入れを続けられないと、乾燥時間の増加、乾燥むら、故障につながる可能性があります。手入れの負担を想定していなかった場合、乾燥機能を使うほど負担に感じることがあります。
必要な箇所と頻度は機種で異なります。乾燥フィルターを搭載する機種では、乾燥後ごとの手入れを案内している例がありますが、乾燥フィルター非搭載や自動おそうじ機能を備えた機種もあります。
参考:日立「乾燥フィルターのお手入れ方法を知りたいです。(ドラム式)」
洗濯容量より乾燥容量が小さく、まとめて乾燥できないことがある
洗濯容量まで入れた洗濯物を、そのまま乾燥できるとは限りません。洗濯・脱水容量より乾燥容量が小さい機種では、乾燥前に洗濯物を分ける、一部を取り出して干すといった作業が生じることがあります。
洗濯物が多い家庭では、洗濯容量だけを見て選ぶと、想定していた「洗ってそのまま乾燥」の流れにならないことがあります。容量は機種ごとに異なるため、候補機種の仕様表で乾燥容量まで確認しましょう。
参考:Panasonic「ドラム式 かんたん設置診断」
乾燥できない衣類や、縮み・シワが気になる衣類は結局干す必要がある
乾燥できない衣類が多いと、ドラム式を選んでも仕分けと物干しの作業は残ります。洗濯表示でタンブル乾燥が禁止されている衣類などは、乾燥へ回せません。
縮みやシワの出方は、衣類、乾燥方式、コースによって異なります。ドラム式なら縮まない、または必ず縮むとは決めつけず、普段よく洗う衣類の洗濯表示と候補機種の取扱説明書を確認してください。油分が付いた衣類など、安全上乾燥できないものがあることも把握しておきましょう。
本体寸法だけでなく搬入経路・防水パン・蛇口・扉の開閉まで確認が要る
ドラム式は、本体が設置場所に収まるだけでは十分ではありません。搬入経路、防水パン、蛇口、排水、前面ドアを開く空間まで確認できないと、購入後に設置や使用で困る可能性があります。
玄関、廊下、階段を通して搬入できるか、設置面に置けるか、扉を開けて洗濯物を出し入れできるかを確認しましょう。
洗い方・運転音・仕上がりが期待と合わないことがある
ドラム式と縦型では洗い方に特徴があり、期待した仕上がりと合わないことがあります。洗浄性能や運転音は、機種、コース、設置状態によって異なるため、方式だけで優劣は決められません。
ドラム式は少ない水でたたき洗い・もみ洗いを行い、縦型はかくはん水流によるもみ洗いが基本です。泥などの固形汚れが多い家庭は、縦型も比較しましょう。運転音についても、候補機種の洗い・脱水・乾燥時の表示と、設置する床、使う時間帯を合わせて確認することが必要です。
子どもの閉じ込め事故を防ぐ対策が欠かせない
ドラム式を選ぶ家庭では、子どもの閉じ込め事故を防ぐ対策が欠かせません。使用していないときもチャイルドロックを使い、子どもを近づけないことが大切です。
前面扉の中へ子どもが入り込まないよう、洗濯機の近くに踏み台になるものを置かないことも検討してください。機能だけに頼らず、家族で扱い方を決めて続けることが安全につながります。
参考:消費者庁「Vol.596 ドラム式洗濯乾燥機内の閉じ込め事故に注意!」
ドラム式を買わない方がいい人・向いている人
ドラム式が合うかは、家族構成だけでは決まりません。乾燥頻度、洗濯量と乾燥容量、手入れ負担、初期費用を、日々の暮らしに当てはめて判断しましょう。
ドラム式を買わない方がいい人
次の条件に当てはまる方は、縦型を優先して比較すると選びやすくなります。
- 乾燥をほとんど使わない方
- 1回の洗濯量が候補機種の乾燥容量を超える方
- 手入れの箇所や頻度を増やしたくない方
- 初期費用を抑えたい方
- 搬入・設置の条件を満たせない方
- 泥などの固形汚れを頻繁に洗う方
子どもがいることだけで、ドラム式が不向きになるわけではありません。子どものいる家庭、共働き家庭、洗濯物が多い家庭でも、乾燥を日常的に使うか、乾燥容量に収まるか、安全対策を続けられるかで判断が変わります。
ドラム式が向いている人
洗濯から乾燥まで日常的に使い、干す・取り込む作業を減らしたい方には、ドラム式が向いています。
- 1回分の洗濯量が候補機種の乾燥容量に収まる方
- 説明書にある手入れを続けられる方
- 搬入・設置の条件を確認できる方
- 雨や花粉などで外干しを避けたい方
ただし、乾燥できない衣類の仕分けは残ります。便利さを期待するだけでなく、普段の洗濯物と手入れの習慣に合うかを確認して選びましょう。
ドラム式と縦型の違いを比較
ドラム式と縦型は、どちらかがすべての家庭で優れているわけではありません。乾燥を日常的に使うかを最初の分かれ目にして、同じ項目で候補機種を比べましょう。
| 比較項目 | ドラム式 | 縦型 | 選ぶときの確認 |
|---|---|---|---|
| 乾燥 | 洗濯から乾燥まで行える機種がある。乾燥方式や容量は機種で異なる | 乾燥機能の有無や内容は機種で異なる | 乾燥を使う頻度、乾燥容量、乾燥できない衣類を確認する |
| 洗い方 | 少ない水でたたき洗い・もみ洗いが基本 | かくはん水流によるもみ洗いが基本 | 普段の汚れと候補機種のコース・洗浄機能を確認する |
| 使用水量 | 少ない水で洗う特徴がある | 使用水量は機種・コースで異なる | 同じ条件の仕様を比べる |
| 設置 | 前面ドアの開閉空間を含めて確認が必要 | 設置条件やふたの開閉に必要な空間を確認する | 搬入経路、防水パン、蛇口、排水、開閉方向を測る |
| 手入れ | 乾燥フィルター、排水まわりなどの手入れが必要な場合がある | 手入れの箇所と頻度は機種で異なる | 取扱説明書で手入れの内容と頻度を比べる |
| 初期費用 | 一般に縦型より本体価格が高い傾向がある | ドラム式より初期費用を抑えやすい場合がある | 本体価格、保証内容、修理時の負担を確認する |
| 衣類の出し入れ | 前面から出し入れする | 上から出し入れする | 設置場所と、日常の姿勢・動線に合うかを確かめる |
乾燥まで日常的に任せたい方は、まずドラム式の乾燥容量と手入れを確認します。乾燥をほとんど使わない方や、泥などの固形汚れが多い方は、縦型を優先して比較すると判断しやすいでしょう。洗い方、使用水量、乾燥方式、手入れは機種差があるため、方式名だけで決めないことが大切です。
後悔を防ぐ購入前チェックリスト
後悔を防ぐには、購入後に変えにくい条件を、候補機種の仕様書・取扱説明書と自宅の実測値で確認することが大切です。次の項目は、ドラム式が家庭の使い方に合うかを確かめる方法です。
1週間のうち何回、乾燥まで使うか決める
乾燥を毎回使うのか、雨天時だけ使うのか、ほとんど使わないのかを、実際の生活に合わせて決めましょう。乾燥を使う回数が少ない場合は、ドラム式の利点を活かせるかを縦型と比べて考えます。
共働きで干す時間を減らしたい方、洗濯物が多く乾燥を日常的に使いたい方は、乾燥を前提に容量と手入れを確認します。価格の元を取れる回数のような一律の計算ではなく、家事の流れに合うかで考えてください。
1回の洗濯量が乾燥容量に収まるか確認する
1回に洗う量を、候補機種の乾燥容量と比べてください。洗濯容量だけで選ぶと、乾燥時に分け洗い、一部を取り出して干すといった運用が必要になる場合があります。
洗濯物が多い家庭では、タオルやシーツを洗う日も含めて考えると、実際の洗濯量を見積もりやすくなります。乾燥容量に収まらない場合、その運用を続けられるかまで確認しましょう。
乾燥方式と標準コースの消費電力量・時間を比べる
乾燥方式には、ヒートポンプ式やヒーター式などがあります。省エネ性、乾燥温度、時間に違いがあるため、候補機種では標準コースの消費電力量と運転時間を同じ条件で比べましょう。
ドラム式なら電気代が安い、または低温で縮みにくいとは、方式を分けずにいえません。仕様表と取扱説明書を見て、普段の洗濯量や使い方に合う乾燥方式かを確認してください。
搬入経路・設置場所・扉の開く向きを測る
候補機種の設置資料にある測定箇所を、自宅で確認しましょう。本体の幅や奥行きだけでなく、玄関、廊下、階段などの搬入経路、防水パン、蛇口、排水、扉を開く空間を測ります。
右開き・左開きが、壁や通路、洗濯物の出し入れに合うかも確認してください。販売店の設置確認を利用する場合でも、機種の設置資料と自宅の条件を照らし合わせることが大切です。
お手入れ箇所と頻度を取扱説明書で確認する
候補機種の取扱説明書で、手入れが必要な箇所、頻度、手順を確認しましょう。乾燥フィルター、排水まわり、ドアパッキン、洗剤投入部、槽洗浄などは、機種によって内容が異なります。
自動おそうじ機能がある機種でも、どこまでが自動の対象かを確認してください。手入れの時間を日常生活に組み込めるかを、購入前に考えておくと負担を見込みやすくなります。
よく洗う衣類の洗濯表示と汚れの種類を確認する
普段着、タオル、シーツ、制服、スポーツ着などを思い出し、乾燥できない衣類と多い汚れを確認しましょう。衣類に応じて、仕分け、予洗い、別コースが必要になることがあります。
衣類の洗濯表示に加えて、禁止事項も確認しましょう。
運転音とチャイルドロックの使い方を確認する
候補機種の洗い・脱水・乾燥時の運転音表示を確認し、設置する床と使用時間帯に合うか考えましょう。運転音は、機種、コース、設置状態によっても変わります。
子どものいる家庭では、チャイルドロックの設定・解除方法を確認してください。使用していないときも対策できるかを、家族の生活に合わせて考えることが大切です。
- 乾燥を使う回数を決めた
- 1回の洗濯量と乾燥容量を比べた
- 乾燥方式・消費電力量・標準時間を同じ条件で比べた
- 搬入経路を確認した
- 防水パン・蛇口・排水・扉の開閉を確認した
- 手入れ箇所と頻度を取扱説明書で確認した
- 乾燥できない衣類を確認した
- 主な汚れを確認した
- 運転音を確認した
- チャイルドロックの使い方を確認した
未確認の項目は、候補機種の取扱説明書・設置資料で確認し、必要に応じて販売店で確認してから選びましょう。
まとめ
ドラム式洗濯機を一律に避ける必要はありません。ただし、乾燥頻度、乾燥容量、手入れ、設置、衣類、予算、安全対策が家庭の使い方と合わないと、後悔につながることがあります。
乾燥を日常的に使わない方は、縦型も比較してください。乾燥まで任せたい方は、候補機種の仕様書・取扱説明書と自宅の実測値を使い、容量、設置・搬入、手入れ、乾燥できない衣類、チャイルドロックを最終確認して選びましょう。