タンクレストイレはやめたほうがいいと聞いたことはないでしょうか。
タンクレストイレはスタイリッシュなイメージで人気を集めていますが、デメリットが気になります。
修理費用が高くなる、便座のみの交換が難しいなどの理由でやめたほうがいいと言われています。
この記事では、タンクレストイレがやめたほうがいいと言われる理由やデメリットについて解説します。
メリットや後悔しないための対策もわかる内容になっています。
タンクレストイレはやめたほうがいいと言われる理由
近年、おしゃれでスタイリッシュなイメージで人気を集めているタンクレストイレですが、見た目だけで飛びつくのはやめたほうがいいです。
ここでは、タンクレストイレはやめたほうがいいと言われる理由について解説します。
やめたほうがいいと言われる理由
- 修理費用が高額
- タンク付きトイレに比べて高くなる
- 停電が長引くと困る
修理費用が高額
タンクレストイレは、構造が複雑なため、修理費用が従来のタンク式トイレよりも高額になる恐れがあります。
故障のリスクも考慮して、長期的なコストパフォーマンスを検討する必要があります。
子どもがいる家庭は1階にあるトイレだけでは足りないと感じる恐れがあります。
あとで修理するのは大変なため、2階トイレの設置は事前の検討が大切です。
タンク付きトイレに比べて高くなる
タンクレストイレは、従来のタンク付きトイレのように上部に水を貯めるタンクがないため、そのタンクの一部として機能する手洗い器もありません。
このため、手洗いのための別の設備が必要になります。
手洗い場を新たに設置する場合、追加の設備購入や設置工事が必要です。
デザイン性や機能性を重視した手洗いカウンターを選ぶと、これらのコストはさらに高くなる可能性があります。
特に、スペースを有効活用するカウンタータイプやデザイナーズ品などは価格が高額になりがちです。
停電が長引くと困る
タンクレストイレは、水を貯めておくタンクがないため、停電時には使用できません。
地震や台風などの災害時、停電が長引くとトイレが使えなくなってしまい、大変不便な思いをすることになります。
タンクレストイレの4つのデメリット
タンクレストイレのデメリットは以下です。
デメリット
- 便座のみの交換が難しい
- 水圧が低いと設置が難しい
- トイレつまりのリスクがある
- ウォシュレットのみの交換が難しい
ここでは、タンクレストイレのデメリットについて解説します。
デメリット1:便座のみの交換が難しい
タンクレストイレでは、洗浄機能が便座に組み込まれていることが多く、この部分が故障した場合、便座単体での交換が難しいことがあります。
通常、タンク式トイレでは便座のみの交換が可能ですが、タンクレストイレの場合は本体全体の交換や修理が必要になるケースが多いです。
便座や洗浄機能の故障が発生した際に、本体全体を交換する必要があると、修理や交換のコストが高くなります。
たとえば、便座の蓋が壊れた場合でも、修理費用が2万円から3万円かかる場合があるとされています。
これは、タンクレストイレの特性上、部品交換が単純ではないために発生する費用です。
デメリット2:水圧が低いと設置が難しい
タンクレストイレは水道直結で水を流すため、一定の水圧が必要です。
古い住宅や水圧が低い場所では十分な水圧が得られないため、タンクレストイレの設置が困難になる場合があります。
設置前には水圧測定を行うことが推奨されます。
デメリット3:トイレつまりのリスクがある
タンクレストイレは、タンクに水を貯めておく必要がないため、水量が少なくなっています。
そのため、トイレットペーパーなどの異物が流れにくく、詰まりやすくなってしまいます。
また、排水管が細いこともトイレつまりの原因です。
デメリット4:ウォシュレットのみの交換が難しい
タンクレストイレは、ウォシュレットと便器が一体型になっているものが多く、ウォシュレットのみの交換が難しい場合があります。
故障した場合は、便器ごと交換する必要があり、費用が高くなります。
タンクレストイレのメリット
タンクレストイレのメリットは以下です。
メリット
- デザインがスタイリッシュ
- 限られたスペースでも設置しやすい
- 掃除がしやすい
- 節水効果が高い
ここでは、やめたほうがいいと言われるタンクレストイレのメリットについて解説します。
メリット1:デザインがスタイリッシュ
タンクレストイレは背面に貯水タンクがないため、従来のトイレよりもスリムでスタイリッシュなデザインです。
このデザインは、モダンな住宅や洗練されたインテリアにも調和しやすいです。
またタンクがないことで、トイレスペース全体がすっきりとして見え、より開放感のある空間を演出できます。
トイレをただの機能空間ではなく、デザインの一部として考えることができるようになります。
メリット2:限られたスペースでも設置しやすい
タンクレストイレは奥行きが短く、タンク式トイレに比べて10cm程度コンパクトなことが多いです。
これにより、限られたスペースでもトイレを設置しやすくなります。
また、タンクがないため、トイレの上部に余分なスペースが生まれます。
これを棚や収納スペースとして活用することで、トイレ空間をより効率的に使うことが可能です。
限られたスペースを活用するには、廊下のない家にする方法があります。
詳しくは、以下の記事で確認できます。
メリット3:掃除がしやすい
タンクレストイレは、凹凸を減らした滑らかなデザインが特徴です。
汚れが溜まりにくく、掃除がしやすくなります。
従来のタンク式トイレでは、タンクと便器の間に接合部があり、そこに汚れが溜まることがあります。
しかし、タンクレストイレではそのような接合部がないため、掃除がさらに簡単です。
メリット4:節水効果が高い
従来のトイレは1回の洗浄に約15L以上の水を使用していましたが、最新のタンクレストイレは約3L程度の水量で洗浄が可能です。
これは技術進化により、少ない水量で効果的に洗浄できるようになった結果です。
たとえば、TOTOのトイレの場合、タンク式トイレが1日あたり約136Lの水を使用するのに対し、タンクレストイレは約51.2Lで済む計算になります。
これは60%以上の節水効果に相当し、年間で7,300円程度の水道代が節約できるとされています。
メリット5:連続して水を流せる
タンクレストイレは水道管から直接水を供給するため、一度水を流した後に再びタンクに水を溜める必要がありません。
このため、連続して水を流すことが可能です。
これは、たとえば家族が多い家庭や来客が多い場合に便利です。
タンクレストイレは詰まりやすい?
タンクレストイレの仕組みは、従来型のトイレとは異なります。
従来型のトイレでは水を一定量溜めてから流しますが、タンクレストイレは水道管から直接水が流れ、電力を使用して水を流す構造になっています。
このため、タンクレストイレは従来型に比べて水量が少なく、その結果、詰まりやすいとされています。
タンクレストイレの詰まりやすさの原因
構造上の問題
タンクレストイレは、水道管から直接給水を行うため、従来型のトイレと比べて水圧が低くなりがちです。
そのため、流れる水の量や勢いが不十分で、詰まりが発生しやすくなることがあります。
水圧の影響を受けやすい
タンクレストイレは、電力を利用して水を流すため、水圧の変動に敏感です。
特に高層階や二階建て以上の戸建て、高台に位置する建物では水圧が不十分になりやすく、これが詰まりの一因となります。
タンクレストイレの詰まりを解消する方法
軽度の詰まりの場合、ラバーカップを使用して解消することができます。
また、重曹とお湯を使った方法も効果的です。
特に、トイレットペーパーや排泄物が原因の軽い詰まりに有効です。
詰まりが頻繁に起こる場合や自分で解決できない場合は、水道修理業者に依頼することをおすすめします。
専門的な知識と経験を持つ業者は、問題の根本的な原因を特定し、適切な対処を行ってくれます。
タンクレストイレの設置に向いている人
タンクレストイレはやめたほうがいいと言われていますが、タンクレストイレの設置が向いている人もいます。
具体的には以下の方です。
向いている人
- トイレをスタイリッシュにしたい人
- 掃除を楽にしたい人
- 節水にこだわりたい人
ここでは、タンクレストイレの設置が向いている人について解説します。
トイレをスタイリッシュにしたい人
タンクレストイレは、タンクがないすっきりとしたデザインが特徴です。
従来のトイレよりも圧迫感が少なく、空間を広く見せてくれます。
狭いトイレでもタンクレストイレを設置することで、開放感のある空間に生まれ変わります。
また、壁や床との一体感が生まれ、モダンな雰囲気を演出することもできます。
さらに、タンクレストイレはカラーバリエーションも豊富なので、自分の好みの空間デザインが可能です。
掃除を楽にしたい人
タンクレストイレは、タンクがないので掃除がしやすくなっています。
従来のトイレは、タンクの裏側や便器の周辺など、掃除がしにくい場所がありました。
しかし、タンクレストイレは、床と便器が一体化しているので、サッと拭き掃除をするだけで清潔に保つことができます。
特に、小さなお子さんやペットがいるご家庭では、トイレの床が汚れやすいので、掃除が楽になるタンクレストイレはおすすめです。
また、タンクレストイレは、便器の表面が滑らかで汚れが付きにくいため、掃除の時間を短縮することができます。
節水にこだわりたい人
タンクレストイレは、従来のトイレよりも節水効果が高いと言われています。
従来のトイレは、水を貯めてから流すため、一度に多くの水を必要とします。
しかし、タンクレストイレは、必要な量だけ水を流すので、水の無駄を減らすことができます。
たとえば、家族が多いご家庭では、トイレの使用頻度が高いため、節水効果の高いタンクレストイレを設置することで、水道代を節約することができます。
また、近年では環境問題への意識が高まっているため、節水効果の高いタンクレストイレは、地球にも優しい選択と言えます。
タンクレストイレで後悔しないための対策
タンクレストイレは設置前に確認しておきたいポイントや、使い始めてから後悔してしまうケースもあるため、事前にしっかりと準備しておくことが大切です。
水圧を確認する
タンクレストイレは、タンク式トイレよりも水圧が必要になります。
水圧が足りないと、洗浄力が弱くなり、汚れが落ちにくいだけでなく、臭いの原因にもなりかねません。
対策
- 設置前に、自宅の水圧がタンクレストイレの設置基準を満たしているか確認
- 水圧が足りない場合は、増圧ポンプの設置を検討
事例
- マンションの高層階に住んでいる場合、水圧が低く、タンクレストイレを設置できない場合がある
- 古い住宅の場合、水道管の老朽化によって水圧が低くなっている場合がある
汚れが溜まりやすい場所を確認する
タンクレストイレは、タンクがない分、掃除がしやすいというイメージがあります。
しかし、便器の形状によっては汚れが溜まりやすい箇所があり、掃除に時間がかかってしまうこともあります。
対策
- 便器の形状や素材を事前に確認し、掃除しやすいものを選ぶ
- 便器のフチ裏やノズルなど、汚れが溜まりやすい箇所を重点的に掃除する
事例
- フチレス便器は、従来の便器よりも汚れが溜まりにくく、掃除がしやすい
- ノズルは取り外して洗えるタイプを選ぶと、清潔に保ちやすい
手洗い方法を確認する
タンクレストイレには、手洗い機能が搭載されていないものもあります。
手洗い機能がない場合は、別途手洗い器を設置する必要があります。
対策
- トイレのスペースや予算に合わせて、手洗い機能の有無や設置場所を検討
- 手洗い器を設置する場合は、使い勝手を考慮した位置を選ぶ
事例
- トイレ内にスペースがない場合は、壁掛け式の小型手洗い器を選ぶと省スペースになる
- 手洗いセンサー付きの自動水栓は、衛生的に手を洗うことができる
タンクレストイレはやめたほうがいいに関するまとめ
タンクレストイレはやめたほうがいいと言われる理由は以下です。
やめたほうがいいと言われる理由
- 修理費用が高額
- タンク付きトイレに比べて高くなる
- 停電が長引くと困る
しかし、スタイリッシュで掃除がしやすいなどのメリットもあり、掃除を楽にしたい節水をこだわりたい人に向いています。
手洗い方法や水圧など事前の確認が大切です。