サブタックス

税金ブロガーが語る副業、ブロガー、アフィリエイターのための税金コンテンツ

仮想通貨

法人の仮想通貨の期末評価は会計上、税務上「時価評価」「取得原価」

投稿日:2018年8月22日 更新日:

仮想通貨を個人ではなく、法人で取得するケースが増加しています。個人に比べ法人で取得した方が税率等でメリットがあるため、仮想通貨を法人で取得しようという事なのでしょうが、期末に保有する仮想通貨の会計処理はどうなるでしょうか。

有価証券であれば、保有目的区分に応じて「取得原価」「時価評価」をしますが、仮想通貨はどの評価になるでしょうか。

期末に保有する仮想通貨の税務上の評価

法人税法では、短期売買商品や売買目的有価証券等の資産については、期末時点で時価評価し評価損益を認識します。しかし、時価評価が必要とされる資産は、法令上で限定列挙されており、仮想通貨は該当しないため、投機目的で仮想通貨を保有している場合であっても、税務上は時価評価せずに、含み損益も認識はしません。

売買目的有価証券等とは取り扱いが違います。

会計上は時価評価、税務上は取得原価となる場合には、法人税の所得計算上、評価損益については申告調整が必要になってきます。

税務上時価評価する可能性がある場合

現行の税法では、仮想通貨については時価評価ではなく、取得原価となりますが、短期売買商品に該当する余地があります。それは、法人が自ら短期売買目的で取得したものであることを、その取得日に帳簿種類に区分記載した場合や、専門部署を設置してトレーディング目的で商品の売買を行う場合です。

この場合には税務上も会計上と同様に仮想通貨を時価評価として処理する可能性があるため注意が必要です。

ココがポイント

短期売買商品

・専門者売買商品

・帳簿記載短期売買商品

期末に保有する仮想通貨の会計上の評価

期末に保有する仮想通貨の会計上の評価は、活発な市場が存在するか、存在しないかによって評価方法が変わってきます。

ココがポイント

保有する仮想通貨について、活発な市場が存在する場合は時価評価

活発な市場が存在する仮想通貨については、時価をもって貸借対照表価額とし、帳簿価格と時価との差額は当期の損益として処理する事になります。

ココがポイント

保有する仮想通貨について、活発な市場が存在しない場合は取得原価

一方、活発な市場が存在しない仮想通貨については取得原価をもって貸借対照表価額となります。

しかし、期末の処分可能価額(ゼロ又は備忘価額を含む)が取得原価を下回る場合は、処分見込価額をもって貸借対照表価額とし、取得原価と当該処分見込価額との差額は当期の損失として処理する事になります。

もっと詳しく

活発な市場が存在する場合とは、継続的に価格情報が提供される程度に仮想通貨取引所又は仮想通貨販売所において十分な数量及び頻度で取引が行われている場合

適用時期

これらの会計処理は2018年4月1日以後に開始する事業年度から適用する事になります。

仮想通貨の私法上の位置付け

仮想通貨の会計処理についてASBJ(企業会計基準委員会)から2018年3月14日に「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」が公表されました。

これによると仮想通貨の私法上の位置付けは不明確とされています。

仮想通貨は現時点において、私法上の位置づけが明確でなく、仮想通貨に何らかの法律上の財産権を認め得るか否かについては明らかではないものと考えられる(資金決済法においては、第 24 項のとおり「財産的価値」と定義されている。)。

ここで、我が国における会計基準では、多くの場合、法律上の権利を会計上の資産として取り扱っている。ただし、必ずしも法律上の権利に該当することが会計上の資産に該当するための要件とはされておらず、例えば、繰延税金資産や自社利用のソフトウェア等についても資産計上がなされている。

この点、仮想通貨は、法律上の権利に該当するかどうかは明らかではないが、売買・ 換金を通じて資金の獲得に貢献する場合も考えられることから、仮想通貨を会計上の資産として取り扱い得るとした。

ASBJ(企業会計基準委員会):実務対応報告第38号「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」

仮想通貨の私法上の位置付けは不明確ですが、売買・換金を通じて資金の獲得に貢献する場合も考えられる事から会計上の資産として取り扱い得るとしています。

仮想通貨独自の新たな会計処理

ASBJ(企業会計基準委員会)では、仮想通貨を会計上の資産として取り扱うものとした上で、既存の会計基準との関係を以下のように整理しています。

既存の会計基準との検討

・外国通貨として会計処理

仮想通貨は中央銀行等の裏付けのある法定通貨ではないことから、仮想通貨を外国通貨として会計処理することは適当ではないと考えられる

・金融資産として会計処理

国際的な会計基準においても、金融商品とは、一方の企業にとっての金融資産と、他の企業にとっての金融負債又は資本性金融商品の双方を生じさせる契約と考えられている。これらの考え方を踏まえれば、仮想通貨は現金以外の金融資産にも該当しないと考えられる

・棚卸資産としての会計処理

仮想通貨は決済手段として利用されるなど棚卸資産と異なる目的としても利用されるため、すべ ての仮想通貨が棚卸資産の定義を満たすものとすることは適当ではないと考えられる

・無形固定資産とし て会計処理

国際的な会計基準も含め、一般的にトレーディング目的で保有される無形固定資産という分類は想定されていないことから、仮想通貨を無形固定資産として会計処理することも適当ではないと考えられる

以上の事を検討して、仮想通貨については既存の会計基準も適当ではないため、仮想通貨独自の新たな会計処理が定められました。

まとめ

仮想通貨は法整備が十分な状態とは言い難いです。

仮想通貨の消費税の取り扱いは現在は非課税処理ですが、以前は、仮想通貨の消費税の課税関係は課税として処理されており、それが非課税とされたのは、平成29年7月1日以後です。

今後法整備が進み、処理が変更になるかもしれません。最新の情報収集は必要です。

仮想通貨を保有していて含み損があり、その含み損を当期の決算に税務上も認識するためには損益を認識するために一度保有している仮想通貨を売却してはいかがでしょうか。

仮想通貨を売買等をして確定した損益については、売買等をした期に損益が認識されます。

しかし、保有している仮想通貨を売買する時には手数料が発生します。さらに、もう一度取得しようとした時に、売買等をした金額よりも値上がりしている可能性もあるため、慎重に行いましょう。

仮想通貨の税金対策は必要?総合課税だからできる5つの方法

「仮想通貨は税金が高い」「仮想通貨に税金対策はない」「仮想通貨の税率は最高55%」等という話は多いいため、仮想通貨の税金はどうしようもないのかと思いがちですが、果たしてそうでしょうか。私はそうではない ...

続きを見る

アフィリエイト

サイト売却の方法。ブログやアフィリエイトサイトは売れるのか?

突然ですが、アフィリエイトサイトを売却しました。 サイトを売却した事に対して、ツイッターのフォロワーさんからは、「サイトって売れるの?」という質問を何度か聞かれたのですが、アフィリエイトサイトは売れます。 この記事を読んでいて ・ブログが続かない ・ブログを辞めたい ・ブログの資産化を考えている と思っている方はいませんか。ブログは資産になります。諦めずにブログを継続する事をオススメしますが、諸事情によりブログを辞める時にはブログの売却を検討しましょう。収益が発生していなくても売れるブログはあります。 サ ...

続きを読む

所得税

青色申告と白色申告の違いを比較した結果、青色申告の特典にお得感

個人事業主で申告をするのに「青色申告」と「白色申告」があるのをご存知でしょうか。どちらでも申告ができますが、白色申告に比べて、青色申告の方が有利な部分があります。 「有利なら青色申告で申告をしたい」と思っても、誰もが青色申告で申告はできません。しかし、一定の条件を満たす事で青色申告になります。 青色申告について1つ1つ確認をしてみます。 確定申告 日本では、納税者が自ら所得税額を計算し、申告する申告納税制度が採用されています。 毎年1月1日から12月31日までに得た全ての所得の金額と、それに対する所得税等 ...

続きを読む

仮想通貨

仮想通貨の税金対策は必要?総合課税だからできる5つの方法

「仮想通貨は税金が高い」「仮想通貨に税金対策はない」「仮想通貨の税率は最高55%」等という話は多いいため、仮想通貨の税金はどうしようもないのかと思いがちですが、果たしてそうでしょうか。私はそうではないと考えます。 仮想通貨のみを考えると確かにこれらの意見になってしまいますが、個人の所得は10種類あります。木を見て森を見ずになってしまわないようにしましょう。 雑所得のマイナスは損益通算する事ができませんが、事業所得・不動産所得等のマイナスは雑所得と損益通算する事ができます。初年度にマイナスになりやすい不動産 ...

続きを読む

  • この記事を書いた人
hide

hide

初めまして!ブログ運営者のhideです。 税理士事務所で働きだして10年が経過。「個人で稼ぐ時代」副業で稼いだ税金はどうなるの?税理士に相談をするのはちょっと...何を聞いたらいいかわからないし高そう... 副業をしている税理士事務所職員だから考える副業の税金。 副業で得た収入をさらに増やすため、資産運用、税金対策等を試行錯誤。所得税、法人税、消費税、相続税、贈与税等のコンテンツをお届けしています。

-仮想通貨
-,

Copyright© サブタックス , 2019 All Rights Reserved.